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2009年5月 8日

旅の思い出<ケニア編>

旅の思い出<ケニア編>は1回ではすみそうもないんだけれど…。
なんとなくある1晩のことを思い出してしまったので書いてみよう。

ケニアには40を超える民族が暮らしている。
日本ではマサイ族が有名だけれど、その1つにメルーという民族がある。
メルー族に伝わる一弦ギター「シリリ」がらみの話。

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業務用ハインツ缶(わかる?)くらいの大きさの空き缶の上下を抜いた筒状のものに、山羊の皮を張って木の棒を刺して、針金の弦を1本だけ張って…という工程で作られるのがシリリ。
これを日本の昔の“木のモノサシ”みたいなのでギコギコ弾きます。
1本の弦しかないのに、弦の押さえ方が独特で(高校・大学生時代、ワタシは6弦ギターを人前で弾いていた(^^;)、結構むずかしい。

このシリリを作るアトラクションに参加したワタシ@ムパタ・サファリクラブ

メルーの先生から2日がかりでマンツーマンで教えてもらいながら、自分のシリリを完成させ、先生の指導の元、弾き方も教わった(課題曲がある)わけです。
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↓ワタシが張った山羊皮の締め付け具合をチェックしてくれる先生
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↓柄の部分は、熱く焼けた鉄の棒をジュッとあて、“チーターの斑点のように”という指示のもとワタシが作ったもの。左手前のボトルにはニスみたいなのが入っていて、コレをあとから塗ります。
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↓持ち方はこんな感じ。親指下の手の平“腹”の部分も使うのでむずかしー。
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で、前置きが大変長かったんだけど(いつものごとく)、シリリが完成したその日の夜、ワタシはひとりバーでバーテンダーさん相手に飲んだくれていた。
そこへ、ゲームドライブ(動物を見に行くサファリね)で一緒になるドイツ人のひとりが「タバコは売っていないか?」とやってきた。
ほとんどのケニア人はタバコを吸わないし、ムパタにはタバコがなかったので、ワタシのを数本あげた。

「みんなで外で飲んでいるから来ない?」とドイツ人に誘われ、「後で行くね」と言ったものの、ケニア人バーテンダーさんとスワヒリ語講座をやっていたら、すでに1時間近くたっていた。
ジントニックをおかわりして、グラスを持って外に行ってみると、タバコをあげたドイツ人ひとりだけがそこにいた。
待っていてくれたんだー!
なんとなく、日本人と共通するその律儀さに、感動してしまう。

ケニア・マサイマラの満天の星空の下で、このドイツ人とお互いつたない英語で話をした。
言葉が不自由なのでたわいもない話。
お互いの国についての質問。
「日本に行ってみたいが心配事がある。ケニアにはマラリアを媒介する蚊がいるけれど、日本はどうなのか?」と聞かれたときには、ちょっとびっくり。
これだけ情報が瞬時に飛び交う世界だけど、まだまだ色々お互い知らないことがあるんだなー。

で、話に詰まった時、ドイツ人はワタシの持っているシリリに話題を移した。
細かい説明をするのはめんどーだったので、彼の前で作りたて&習いたての演奏を披露した。
ヨッパだったからできたことかもだけれど、なんだか不思議な気分になる。
空には天の川がまぶしいほど広がり、目の前の暗闇は延々と広がるサバンナ。
眠っていた動物たちは、ワタシの下手なシリリの音をきっと聞いている。
そしてワタシの前にはキャンプファイヤーのやさしく燃える火と、きっとこの先会うことのないドイツ人ひとり。

「ではそろそろ寝るね」とドイツ人が去った後、ワタシはその空間を独り占めして残りのジントニックを飲んでいた。
部屋に帰る前に、またひとりその場でシリリを弾いた。

うーーーーん、シラフのあたまで考えると、すごい酔っぱらいで赤面。
でもこの一連の出来事が夢の中の出来事のようで、ワタシの中でずっと小さく暖かく残っているのです。

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